1996 第41回 ホクトベガ(JRA) 牝6 横山 典弘
1997 第42回 デュークグランプリ(JRA) 牡6 岡部 幸雄
1998 第43回 アブクマポーロ(船橋) 牡6 石崎 隆之
1999 第44回 アブクマポーロ(船橋) 牡7 石崎 隆之
2000 第45回 マイターン(JRA) 牡5 橋本 美純
2001 第46回 リージェントブラフ(JRA) 牡5 吉田 豊
2002 第47回 インテリパワー(船橋) 牡7 張田 京
2003 第48回 カネツフルーヴ(JRA) 牡6 松永 幹夫

2004 第48回 ミツアキタービン(笠松) 牡4 東川 公則
2005 第50回 パーソナルラッシュ(JRA) 牡4 安藤 勝己
2006 第51回
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第41回から指定交流、第43回からGU格付
優勝馬の所属は当時

早春の東京湾岸を彩る
伝統の長距離戦

農林水産大臣賞典
第51回 ダイオライト記念GII(南関東G1)
51st Running the DIO LITE MEMORIAL
3月15日(水) FRT(船橋競馬場) 2400m外・左
サラブレッド系4歳以上9歳以下 1着賞金4000万円
負担重量 4〜5歳56kg 6歳以上55kg 牝馬各2kg減
フルゲート14頭(原則 南関東8、他地区2、JRA4)
(外周り)1周=1400m ゴールまでの直線=308m 幅員=25m 高低差=平坦

出走馬紹介
カッコ内は騎乗騎手。

JRA所属
ヴァーミリアン(内田博)、タイムパラドックス(武豊)、パーソナルラッシュ(藤田)、アルファフォーレス(岩田)

NAR南関東+他地区所属

西海岸の熱い風
ゼンノサンタアニタ Zenno St.Anita
牡6歳・黒鹿毛 笠松:伊藤 強一厩舎 33戦14勝 (濱口 楠彦)
父・ブライアンズタイム 母・オクトニア 母の父・Alleged

 デビューは遅れに遅れ、3歳8月になって漸くJRAでデビュー。
 が、5着→9着→10着の成績で、笠松へ。そこで6連勝して再びJRAへ復帰するも、4戦未勝利。そこで東海地区の条件交流戦に矛先を向けるや、4戦して3勝。その後、小倉で撃沈すると再び笠松所属となっている。
 ここまで14勝を全て笠松で挙げた、恐怖の笠松巧者――というか、笠松以外では勝てない、ということですな。重賞も未勝利だし……。
 FRTでは、昨年、ふさの国オープンに2度参戦しているが、4着と2着。
 まずはきっちり完走することが目標になりそう。


最後の三冠馬
フジエスミリオーネ Fuji S.Millione
牡5歳・鹿毛 高知:別府 真司厩舎 39戦12勝 (中西 達也)
父・エイシンサンディ 母・ニシノフジエス 母の父・パレスダンサー
主な勝ち鞍……゜05年宇都宮:とちぎ大賞典=2000m、栃木放送杯春光賞=2000m、’04年高崎:北関東菊花賞=2100m、宇都宮:しもつけ3歳スプリンターズカップ=1400m、北関東ダービー=2000m、北関東皐月賞=1900m、北関東弥生賞=1900m、’03年門別:サンライズカップ=1700m、旭川:イノセントカップ=1500m

 道営時代は重賞を2勝。 
 宇都宮へ転入当初は、勝てないレースが続き、前途を危ぶむ声が出ていたが、明け3歳から一気に良化。
 チューリップ特別で転入初勝利を挙げると、以降は地元では向かうところ敵無し状態で、色々と紆余曲折もあったが、北関東皐月賞、北関東ダービー、そして北関東菊花賞では、エフケーアニカにアタマ差まで詰め寄られるも、これを制し、現行の北関東地区のクラシック体系が確立されてからは、最初で最後の三冠馬となった。
 年が明けてからは、収得賞金の関係で常に最重量を背負わされていることも手伝って、やや苦戦気味であったが、春光賞でその鬱憤を晴らすかのような快勝、そして北関東Hot競馬の文字通り最終レースとなった、とちぎ大賞典を勝利で飾り、川崎へ。
 しかし、南関東の水は合わなかったようで、しばらくすると高知へと転入。
 距離延長は歓迎かも知れないが、高知でも未勝利で1年以上勝利から遠ざかっているだけに、不安ばかりが先行している。むしろ復活の手応えが掴めれば――といった感じか?  


彷徨える破壊神
テンリットル Ten Litre
牡8歳・鹿毛 高知:別府 真司厩舎 56戦13勝 (倉兼 育康)
父・モガンボ 母・フェデレーション 母の父・コリムスキー
主な勝ち鞍……’05年金沢:北國王冠=2600m、百万石賞=2300m、’03年宇都宮:八汐賞=2000m、高崎:高崎大賞典=2100m、高崎記念(東日本+金沢交流)=2100m、開設記念=2100m、’02年高崎:高崎大賞典=2100m、東国賞=2000m、’01高崎:サラブレッドカップ=2000m

 北関東地区最後の数年間を支えてきた大看板。ダートグレード競走でも勝つまで至らずも存在感のあるところを見せてきた。
 2歳の秋にデビューし、常にトップクラスで戦いを続けてきたが、本格化したのは古馬になってから。
 さすがに一昨年は、半強制的に出走させられた開設記念の後、復調できずに終わったが、金沢に移籍して復活。重賞2勝を挙げ、シーズンオフに入ると、高知へ電撃移籍している。力は落ちているし、あまり大きな期待は出来ないが、なんとか掲示板確保を目指したいところ。 


さすらいの交響詩篇
ベルフォルテ Belle Forte
牡8歳・鹿毛 兵庫西脇:岡田 利一厩舎 61戦3勝 (谷川 真生)
父・サンデーサイレンス 母・ベルピアノ 母の父・Fappiano

 今笑っている子も思わず泣き出すSS産駒。
 JRAで3勝挙げた後、佐賀→岩手→兵庫と各地を渡り歩いてきた。
 地方転入後は、未勝利。既に3年以上勝利から見放されている。
 ただし、JRA時代、ダートでも1勝しているだけに、比較的軽いダートのFRTなら一変もありそうだが、それでも掲示板確保すら厳しいだろう。 


小さなことからコツコツと
エルマタドール El Matador
牡8歳・鹿毛 笠松:小森 勝政厩舎 67戦10勝 (島崎 和也)
父・エルジェネシス 母・ビアヴィバーチェ 母の父・リヴリア

 道営でデビューし、その後、岩手を経て、昨年秋から笠松に転入している。
 A級戦線でコツコツと入賞し、賞金は稼いでいるのだが、実は2年以上未勝利。
 まさに絵に描いたような馬場掃除要員。
 まあ、それでも出れば、勝つ可能性はゼロではないわけだし――。
 地元に帰って期待といったところか?


宝石は磨かれてこそ輝く
ルースリンド Ruth Lindo
牡5歳・鹿毛 船橋:矢野 義幸厩舎 22戦10勝 (佐藤 隆)
父・エルコンドルパサー 母・ルーズブルーマーズ 母の父・Deputy Minister

 3歳の2月にJRAでデビュー。
 9戦して2着と3着が1回づつあるのもの勝ちきることが出来ず、船橋へ転入。
 南関東でデビューするや、4連勝→2着→3連勝→3着→3連勝と、怒涛の快進撃を見せ、重賞初挑戦となった前走・金盃でもメイプルエイトに0.1秒差の2着。
 南関東からは、ただ1頭の参戦となってしまったが、なんとかJRA勢を一頭でも引きずり落とすくらいの意地は見せてもらいたい。


展望(みたいなもの)

 しかし、南関東勢から敵前逃亡回避が相次いで、気が付けば10頭立て。
 やる前から、ここまで戦意喪失っぷり見せ付けられると、地元ファンとしても、馬券以外で楽しみが見出せないというか、そもそも馬券を買う気すら失せるというか、いっそ番組不成立にしちゃったら?!と毒の一つでも吐きたくなることだろう。
 きっと、昨年大晦日に足を折られて無様な敗北を喫した人の元職場サイドから文句が出ると思う。どちらにしてもそこから出走する4頭を中心に勝負すれば損得は別にして、少なくとも当てることは出来そうだ(これ書いている本人は、そんな馬券なんぞ買うつもりはさらさら無く、ルースリンドとテンリットルとフジエスミリオーネのワイドボックスを100円づつ購入する予定)。
 とにかく、出走するルースリンド他、地方勢には、なんとか戦う精神を感じさせる走りをしてもらいたいもの。