1993 第16回 ステートジョージ(川嶋弘) 水野 貴史
1994 第17回 グランドツアラー(清水政) 茂呂 菊次郎
1995 第18回 ナチュラルレディ(木村昌) 茂呂 菊次郎
1996 第19回 マリンオーシャン(森山) 金井 正幸
1997 第20回 サホロランラン(堀江) 加藤 和博
1998 第21回 ミナミノイーグル(長島康) 長島 茂夫
1999 第22回 エアーホースワン(瀬谷) 米田 真由美
2000 第23回 カヌマオペラオー(市澤初) 佐々木 泉
2001 第24回 ブラックキング(仁岸) 内田 利雄
2002 第25回 メモリーブロンコ(川嶋弘) 水野 貴史
2003 第26回 タイガーロータリー(川嶋弘) 水野 貴史
2004 第27回 ?


上野の 夕陽に咲け 一輪の菊
農林水産大臣賞典
第27回 
北関東菊花賞(北関東G1)
27th Running the NORTHEN KAN−TO KIKUKA AWARD
昨年の優勝馬・タイガーロータリー
11月23日(日・祝) 高崎競馬場 2100m・右
3歳以上 1着賞金500万円
フルゲート12頭
1周=1200m 直線=378m
ゴール板までの直線=300m 幅員=20〜25m 高低差=0.48m
砂質=川砂 砂の深さ=イン側10cm〜アウト側8cm

主な出走予定馬(11.14現在)
カッコ内は予想される騎手。



優先出走馬1(10.3奥利根賞優勝)
エフケーアニカ F.K.Anica
エフケーアニカ(6.20ビューティフルトロフィー)
牝3歳・栗毛 高崎:野村 正直厩舎 18戦3勝 (矢野 貴之)
父・ミラクルアドマイヤ 母・ハセフローレンス 母の父・コインドシルバー
主な勝ち鞍……’04年奥利根賞=1900m、ビューティフルトロフィー=1900m

 エメラルドカップでは、1周目正面で落馬競走中止した挙げ句、カラ馬でゴールした後、なんと勝ったダイスプリンターに衝突、と悪の限りを尽くしておいて、ビューティフルトロフィーでは、コウエイブリザードとワカキヤキットが競り合っているところへ、大外からカメラ目線(まるで某騎手のようだ……)で突っ込んできて、そのまま差し切り勝ち。そして、北関東オークス4着の後、JRA未勝利交流戦を2走して4着→2着。
 迎えたトライアル奥利根賞では、スタート直後に落馬寸前となり、悪夢の再現か?!と思わせておいて、「しゃあしゃあと――」という表現がピッタリといった趣でウィンザデイ以下を一蹴。軽い狂気を感じさせる馬である。とにかくいつものように不気味なムードを醸し出しているのは確か。


優先出走馬2(10.3奥利根賞2着)
ウィンザデイ Win the Day
ウィンザデイ(5.30エメラルドカップ)
牡3歳・鹿毛 高崎:森山 英男厩舎 13戦1勝 (金井 正幸)
父・モガンボ 母・リュウウイン 母の父・ヘイルシャム

 2歳時は雷電賞4着、今年に入ってからもスプリングカップ5着に始まり、北関東皐月賞3着、エメラルドカップ3着、北関東ダービー2着、サラブレッドカップ4着と、今季の北関東クラシック戦線で活躍中なのだが、JRA認定新馬戦を勝ったきり、すっかり勝ち星に見放されている。
 とにかく、勝ち身に遅く、奥利根賞で今度こそ――と思われた矢先にエフケーアニカに差し切りを許してしまった。
 まさかとは思うが、「ブロコレ路線」(よしだみほセンセイの漫画を参照のこと)でも目指しているのだろうか?
 冗談はともかくとして、例によって2着争いならば、この馬も十分に候補として挙げられよう。


優先出走馬3(10.3奥利根賞3着)
ダイスプリンター Dai Sprinter
ダイスプリンター(2.2青峰賞)
牡3歳・青鹿毛 高崎:木村 昌志厩舎 17戦6勝 (茂呂 菊次郎)

父・サマーサスピション 母・ゲートウエーローマン 母の父・エブロス
主な勝ち鞍……’04年高崎:エメラルドカップ=1900m、’03年高崎:二歳優駿=1500m、雷電賞=1500m

 昨年の高崎の2歳重賞を2つとも勝利。
 距離にもやや不安がありそうな雰囲気がアリアリだが、それでもエメラルドカップで一旦は先頭を譲りながらも競り勝っているあたりは、ポテンシャルの高さを感じさせる。
 だが、いくら高い能力があったとしても、今回については、10月に3戦を消化という、臨戦過程を考えると、正直言って強く推せたものではない。


優先出走馬4(10.17もみじ特別@宇都宮・優勝)
サンデーロバリー Sunday Robbery 
サンデーロバリー(1.26 3歳一・二組選抜)
牝3歳・黒鹿毛 栃木
宇都宮:星野 由基男厩舎 20戦3勝 (藤江 渉)
父・ジェニュイン 母・サンエムロバリー 母の父・ジェイドロバリー
主な勝ち鞍……’04年宇都宮:もみじ特別=1900m

 馬体からは素質を感じさせるものの、とにかく追って味が無いのが弱みで、牝馬同士のレースならばともかく、牡馬との混合戦になると、上位進出は難しいものと思われていた。
 が、夏に古馬格付け編入されると共に成績が上昇。そして迎えたTRもみじ特別では、圧倒的人気のヤマヨダイナミックを下し、久々の勝利を重賞初制覇で飾っている。
 今回も上手く展開がハマれば、掲示板確保くらいはありそう。


優先出走馬5(10.17もみじ特別@宇都宮・2着)
ヤマヨダイナミック Yamayo Dynamic
ヤマヨダイナミック(7.18サラブレッドカップ)
牡3歳・鹿毛 栃木足利:堀江 富雄厩舎 18戦3勝 (早川 順一)
父・バトルイニシャチブ 母・スイートコンコルド 母の父・パーソロン

 最近、タマルファイター化が進行し、現時点での総収得賞金のうち9割近くをJRAで稼いでいる。
 転入緒戦ではフジエスミリオーネを下しているだけに、初タイトル奪取に燃えているハズなのだが、前走・もみじ特別では、はるか格下と思われていた牝馬サンデーロバリーにまさかの敗戦。
 それでも今回は2着候補の一角に食い込んでくるものと考えたいのだが……。


優先出走馬6(10.17もみじ特別@宇都宮・3着)
ゲンキデタマチャン Genki de Tama−chan
牝3歳・黒鹿毛 栃木宇都宮:青木 秀之厩舎 25戦4勝 (鈴木 正)
父・ファイヴナカヤマ 母・イメージマツカゼ 母の父・スラヴィック

 昨年の8月末にJRA小倉でデビューしているのだが、そのデビュー戦が、なんと2歳OPであった。
 これだけでピーンと来たあなたは、かなりのマニア。
 そう、この馬は九州産。しかも、宮崎県小林市という、これまたビミョウ(金沢所属の馬にあらず)なところで生産された。
 JRAでは3戦して3戦とも2ケタ着順という成績で、早々に宇都宮へ転入。
 以降は確実に月2戦をこなしながら4勝を挙げ、重賞初登場となったもみじ特別では、最後の直線でよく伸びて3着に入り、ここへ駒を進めてきた。
 現状を考えれば、前走が出来すぎなくらいで、ここで多くを望むのは酷であろう。


アシッドカラー Acid Color 回避
アシッドカラー(2.15北関東クイーンカップ)
牝3歳・鹿毛 高崎:矢沼 浩二厩舎 15戦4勝 (――)

父・アブクマポーロ 母・リードファッション 母の父・ブレイヴエストローマン


エチゴマツリヒメ Echigo Matsuriーhime
牝3歳・鹿毛 高崎:赤間 亨厩舎 15戦3勝 (福元 弘二)

父・ケントニーオー 母・プチプチ 母の父・ポリッシュネイビー

 昨年夏にデビュー。
 初勝利まで5戦を要したほどで、決して目立つ存在ではなかった。
 しかし、じわじわと力をつけ、今年の夏に2連勝を飾り、その後、古馬相手にも2連続2着で、クラシック最終戦へのキップを手にした。
 あるいは、掲示板確保の場面もあるかも知れないが、それ以上はどうか?


コウエイブリザード Kouei Blizzard
コウエイブリザード(2.15北関東クイーンカップ)
牝3歳・鹿毛 高崎:一倉 昌行厩舎 14戦4勝 (久保田 政弘)
父・アジュディケーティング 母・コウエイカスケード 母の父・フレンチグローリー

 母は北関東オークス勝ちのコウエイカスケード。半姉は昨年のビューティフルTを制したコウエイブランカ。というわけで、期待を背負って昨年11月にデビュー。JRA認定新馬戦を見事勝利している。
 それを思えば、現時点で重賞に縁が無いのは、やや不本意か?
 格付け編入された後もB3C1特別で勝利するなど、能力の高さを見せてはいるが、今回は少々相手が悪すぎる。が、展開次第で2着争いには加わってきそうな雰囲気はある。


フジエスミリオーネ Fuji S.Millione
フジエスミリオーネ(3.8北関東弥生賞)
牡3歳・鹿毛 栃木
宇都宮:仁岸 進厩舎 20戦9勝 (平澤 則雄)
父・エイシンサンディ 母・ニシノフジエス 母の父・パレスダンサー
主な勝ち鞍……’04年宇都宮:しもつけ3歳スプリンターズカップ=1400m、北関東ダービー=2000m、北関東皐月賞=1900m、北関東弥生賞=1900m、’03年門別:サンライズカップ=1700m、旭川:イノセントカップ=1500m

 道営時代は、重賞を2勝。
 そんな実績十分の馬が、何故、ここを走っているのか不思議なくらいの存在である。
 宇都宮へ転入当初は、勝てないレースが続き、ベラミロード記念かもしか賞では、マルハチエトルリア(現・TCK)に突き放され敗れるなどで、前途を危ぶむ声が出ていたが、年明けから一気に良化。
 チューリップ特別で転入初勝利を挙げると、地元では向かうところ敵無し状態で、北関東皐月賞、北関東ダービーを制し2冠を達成している。
 夏場2戦はTCKに遠征。結果は芳しくはなかったが、これで更に力をつけたのか、距離不安説もあった、秋緒戦・しもつけ3歳スプリンターズカップもあっさりと勝利。
 初馬場を気にする性質の為、前走はスクーリングを兼ねて古馬重賞・東国賞@高崎に出走。終始物見をして、道中はぶっち切れた最後方。それでも直線だけで3番手にまで追い上げてくるのだから、まだまだ強くなりそう。
 競馬は何が起こるか分からないとはいえ、もはや興味は、この馬がどのような勝ち方をするのか?ということに移っているのは言うまでもない。


フジミキングオー Fujimi King
牡3歳・鹿毛 高崎:橋 俊之厩舎 19戦3勝 (丸山 侯彦)

父・デュラブ 母・ゴールデンビジョン 母の父・ラディガ

 昨年10月にデビューし、2戦目で初勝利。
 年明けにも2勝しているが、その他にこれといった実績も無く、地味な存在であった。
 秋に入っても奥利根賞で5着の後、C3C4選抜戦を2回使って、7着→9着。
 血統的にもここはかなり厳しいものがありそう。


ミスターコスモ Mr.Cosmo 回避

牡3歳・鹿毛 高崎:一倉 昌行厩舎 12戦2勝 (――)
父・ロイヤルタッチ 母・ミスエルギーコスモ 母の父・アルカング

 


とりあえずの展望――

 馬券的には、フジエスミリオーネから総流しをかけておけば、9割方取れそう(取りガミになるのは確実だけど)。
 で、注目はもはや2番手争い。
 これがこれで一長一短で、なかなか絞りづらいものがある。
 1勝馬ながら、成績は安定しているウィンザデイが相手候補筆頭になりそう。
 これに前走から巻き返しを図りたいヤマヨダイナミック、トライアルの勝ち馬であるエフケーアニカ、サンデーロバリーがこれに続くことになる。