2001 第1回 ミツアキサイレンス(笠松) 牡4 川原 正一
2002 第2回 アッパレアッパレ(JRA) 牡3 武 豊
2003 第3回 ?


師走の土古で
奇跡は見たくはないか?
NAR Final Dream Series 2003 第弐番
農林水産大臣賞典
第3回 名古屋グランプリGU
3rd Racing the NAGOYA GRAND PRIX
12月23日(祝・月) Donco(名古屋競馬場) 2500m・右
サラブレッド系3歳以上
負担重量 賞金別定
フルゲート12頭(東海4、他地区4、JRA4)
1周=1100m ゴール板までの直線=193.5m 高低差=平坦

出走予定馬(12.20現在)

JRA所属 
イングランディーレ(未定)、カネツフルーヴ(松永)、ハギノハイグレイド(武豊)、プリエミネンス(※柴田善)、リージェントブラフ(吉田豊)
補欠 1.レマーズガール(未定)、2.スナークレイアース(未定)、3.タイムパラドックス(未定)、4.ホーマンベルウィン(未定)

NAR所属馬

エムエフファルコン M.F.Falcon (写真)
牡4歳・黒鹿毛 愛知:角田 輝也厩舎 28戦13勝 (※倉地 学)
父・アジュディケーティング 母・サクラセローナ 母の父・サクラチヨノオー

 ここのところ、熱心に遠征に出ている成果を見せたいところだが、依然として力不足の感は否めない。
 4歳馬とあって、今後につなげていこうという陣営の考えなのだろう。
 無事に馬場掃除を終えてもらって、来年の活躍に期待したい。


コマノブリザード Komano Blizzard
牡5歳・栗毛 TCK大井:辻野 豊厩舎 61戦12勝 (今野 忠成)
父・アサティス 母・ブラークリット 母の父・リアルシヤダイ

 昨年は地元代表馬として、このレースに出走(7着)。
 東海地区ではA級で走っていたが、タイトルには手が届かず、それどころかマリンレオに負けたという暗い過去(?)もある。
 今年夏に大井へと転入。B2で2勝した他、堅実な走りで南関東でもA級に食い込みつつある存在。が、12.9船橋も出走取消しているだけに、やや順調さを欠いているのか?
 来年以降の試金石を兼ねての出走なのか、あるいはこのまま名古屋に再転入するのだろうか?謎といえば謎な存在。


栃木の切り込み隊長
サンエムエックス Sun M.X 
(写真)
牡7歳・鹿毛 栃木宇都宮:仁岸 進厩舎 42戦5勝 (内田 利雄)
父・ビワハヤヒデ 母・ミスマルシゲ 母の父・ダンサーズイメージ

 JRA時代はタガジョーノーブル、ホットシークレットと共に「ステイヤー三羽烏」として鳴らし、タイトルこそ手にしていないが、京都芝2400mのレコードを樹立するなどの活躍を見せている。
 が、地方に転じてからは、ダートに適応できないのか、完全に勝ち星に見放されている。恐らく地元で走るよりは――ということでの出走。無事に回ってきて、来年の芝長距離路線への挑戦につなげて欲しい。


責任感が強い
ストロングライフ Strong Life
せん8歳・芦毛 愛知:河村 功厩舎 61戦7勝 (未定)
父・メジロマックイーン 母・チャイナオーヒメ 母の父・ハイセイコー

 JRA時代2勝を挙げ、名古屋へと転入。
 しかし、移籍した後も恐ろしく勝ち味に遅い走りで、長くオープン戦線を戦ってきているにも関わらず5勝しただけにとどまっている。また、ここ4戦連続して2着。それでもまあ、掲示板を滅多に外さない走りから、先日休刊した専門紙「ケイシン」をして「責任感が強い馬」と評されていた。
 この際、3度目の重賞挑戦となるここでも良い走りをして、名古屋のオープン馬の責任を果たすだけでなく、全国区へと、そのキャラクターを広めてもらいたい。


チェリーラスター Cherry Laster
牡8歳・鹿毛 笠松:大橋 敬永厩舎 56戦12勝 (未定)
父・ワカオライデン 母・チェリークラッシュ 母の父・トウシヨウボーイ
主な勝ち鞍……’98年Donco:駿蹄賞=1900m、スプリングカップ=1600m

 今は亡き荒川調教師の管理馬としてデビュー。
 その後、JRAへと移籍し、重賞には手が届かなかったものの、長くオープンで活躍していた。
 昨年夏から長期休養を挟んで、笠松へ再転入。年明けから走って勝ち星は1つだけだが、殆ど掲示板を外さない堅実な走りを見せている。’99年のオグリキャップ記念で5着に入った実績もあるだけに期待したいが、今回は相手が強すぎる。掲示板確保が目標。


船橋の潜航艇
ブラウンシャトレー Brown Chatelet
牡6歳・鹿毛 船橋:岡林 光浩厩舎 52戦9勝 (左海 誠二) 
父・ナグルスキー 母・マルカート 母の父・ゲイメセン
主な勝ち鞍……’02年Donco:東海菊花賞(中部&近畿交流)=1900m、’01年Donco:梅見月杯=1800m、’00年金沢:サラブレッドチャレンジカップGV=2000m、中京:名古屋記念=1700m、笠松:節分特別=1600m、’99年笠松:ライデンリーダー記念=1600m、Donco:ゴールドウィング賞=1600m

 2歳時から活躍し、3歳時にはGVも制覇している実力馬。
 7月の国光師急逝に伴い、名古屋から船橋へと移籍。
 ハッキリ云ってしまうと、この馬、もう何がなんだか分かりません(笑)。
 芝の短距離(JRAの芝重賞で入着)からダートの長距離(昨年の名古屋GP2着)まで、取り敢えず何でもこなせます。ただし、爆発的な強さが無いのが少々難点か?
 ただし、地方馬にしては珍しく(?)、時計が出る馬場を得意とするだけに、冬とは思えない雨が多い気候となっているのは歓迎。どちらにしても注意はしておきたい1頭。


大地を貫く黄金の槍
マルカセンリョウ Maruka Senryo

牡5歳・栃栗毛 愛知:瀬戸口 悟厩舎 37戦16勝 (※上松瀬 竜一)
父・ラムタラ 母・マルカアイリス 母の父・ブレイヴエストローマン
主な勝ち鞍……’03年Donco:名古屋大賞典GV=1900m、東海菊花賞(中部&近畿交流)=1900m、東海桜花賞(中部&近畿交流)=1400m、梅見月杯(中部&近畿交流)=1800m

 元JRA所属。明け3歳正月に小倉の新馬戦でデビュー。翌週には初勝利を挙げる。
 が、その後は鳴かず飛ばずで、障害に転向するも勝利を挙げることが出来ずに名古屋へと移籍。
 ここから怒涛の快進撃が始まり、迎えた名古屋大賞典では、3角でイン強襲という荒業を繰り出し、最後はマイネルブライアンに詰め寄られるも見事に勝利。
 その後も、かきつばた記念、帝王賞、とJRAの誇るスターホース軍団を相手に、堂々と立ち回って見せ、名古屋大賞典の勝利がフロックでないことと、その秘めていた実力を改めて、全国にアピールしている。
 遠征しての成績が不振だが、土古コースなると部類の強さを発揮する。余程、ここの水とコースが合っているのかも知れない。
 余談だが、管理している瀬戸口悟調教師は、ネオユニヴァースのJRA瀬戸口勉調教師の実弟。


ミスダイアン Miss Dian 補欠1
牝5歳・鹿毛 愛知:藤ヶ崎 一男厩舎 25戦14勝 (未定)
父・ワカオライデン 母・プリティーシマ 母の父・キヤタオラ
主な勝ち鞍……’02年金沢:読売レディス杯(中部・近畿交流)=1500m、’01年Donco:秋の鞍=1600m、中京:新春ペガサスカップ=1000m

 重賞こそ3勝だが、そのポテンシャルの高さは全国レベル。
 昨年のクイーン賞以降、休養していたが5月に復帰。以降、着実に良績を積み重ねている。
 出走が叶っても、今回は厳しい戦いになりそう。
 年明けのTCK女王盃、さらにはキヨフジ記念(エンプレス杯)での悲願のビッグタイトル獲得にかけたい。


岐阜の妖刀
ミツアキサイレンス Mitsuaki Silence
牡6歳・鹿毛 笠松・粟津 豊彦厩舎 38戦11勝 (※川原 正一)
父・エイシンサンディ 母・ユウコウターナ 母の父・ターナボス
主な勝ち鞍……’02年佐賀:佐賀記念GV=2000m、’01年Donco:名古屋グランプリGU=2500m、佐賀:佐賀記念GV=2000m、笠松:東海ゴールドカップ=2500m、’00年園田:兵庫チャンピオンシップGV=1870m、笠松:岐阜金賞=1900m、新緑賞=1600m、ゴールドジュニア=1600m

 一昨年の勝ち馬。
 3歳春、兵庫チャンピオンシップでの衝撃的な勝利は、未だに記憶に新しい。
 以降、芝・ダート問わず、地方競馬界を代表する馬として活躍。
 これまでの実績を考えれば、地元最有力の馬なのだが、今年に入って、徐々に衰えを見せ始めている感じがする。ここで復活ののろしを上げれば、悲願のGT獲りも視野に入ってくるのだが……。


展望――

 しかし、何とかならんのか、このローテーションは?!
 この時期に、いきなりダートの長距離戦を組まれても、どこにどうつなげば良いのだか……。せめて12月の上旬に組むとか……。
 それでなくても、東海地区は、似たような重賞(グランプリという意味では、大晦日に名古屋記念があるし、長距離戦といえば元旦に笠松で東海ゴールドカップがあるし……)が日程的に近接する傾向が強い。この辺り、北関東の事情に似たようなものを感じるのだが……。
 東海地区の重賞は、比較的地元勢が勝ち負けに絡むことが多いのだが、ここはいくらなんでも相手が強すぎる。
 何せGT馬・リージェントブラフが、当初は補欠に入っていたように、今年は本当にダート路線も層が厚い!だけに、年に数度の長距離戦で、どこまで食い下がることが出来るのかが見所といえば、見所。
 それでも敢えて、地方馬を推せというならば、昨年2着で、馬場状態も考慮してブラウンシャトレー。そして大穴を狙うなら、「責任感の強い」(笑)ストロングライフ。