天が呼ぶ、地が呼ぶ、砂が呼ぶ、雷神倒せと俺を呼ぶ
|
東京ダービーを逃げ切った時も、ここまでの活躍をすると思わなかった。 日本テレビ盃、JBCクラシックで惜敗の後、迎えた暮れの大一番・東京大賞典で、雪が舞う中、鮮やかなまでの完勝劇。 その後は、地方所属馬として初となる海外遠征に挑戦、世界最高賞金レースDWCで6着に入り、昨年暮れの東京大賞典でも鮮やかな勝利で飾り、念願のNAR年度代表馬の座も手に入れた。 今年は、国内戦に専念。フェブラリーステークスこそ出遅れがたたり敗れたものの、川崎記念、かしわ記念では見事に中央勢を撃破。 当然ここも地方所属馬の中では、最有力候補の扱いとなる。それだけにマークが集中してしまうのは 今回は、それ以来、約半年振りのレース。 期待は大きくなるばかりだが、今後のことを考えると、今回は叩き台と考えていた方が良さそう。それでも勝つ可能性は高いし、興行的にも勝ってもらわないと主催者もツラいところだろう。 |
甦った2歳チャンプ
|
2歳の夏にJRAで華々しくデビュー。3戦目で初勝利を挙げている。 そして暮れには朝日杯を制し、GIホースとなる。 翌年も弥生賞を制し、クラシック戦線でも堂々の主役候補となり、JRA皐月賞3着の後、期待されて迎えたJRAダービー東京優駿だったのだが、ここで10着に敗れたのが、迷走の始まりだった……。 半年の後、復帰するも怒涛の連敗活動に突入。気が付けは、3年の月日が経過。追われるように小林・堀厩舎にやって来たのが、この春のこと。転入緒戦3着の後、迎えた前走・大井記念でボンネビルレコードとの叩き合いを制し、久々の勝利。勇躍、大舞台への参戦となった。 深いダートにも適性を見せてはいるが、この強力メンバー相手になると、どこまで食い込めるか?ただ、未知数な部分も残っているだけに、狙ってみるのも面白い一頭。 |
小さなことからコツコツと
|
年明け以降の成績を見る限りでは、馬場掃除するのも四苦八苦しそうな雰囲気。 まあ、出走さえすれば、理論上では勝つ可能性が決してゼロではないわけだし……。 |
茨城産の星
|
世にも珍しい茨城県産馬。 堅実な走りで徐々にクラスを上げ、南関東地区のオープン戦線に名乗りを挙げたまでは良かったが、未だ重賞勝ちは無し。それどころか1年半ほど勝ちからも見放されている。前走・大井記念も前2頭からは離された3着。 いかにも力不足の感じで、、夏以降に悲願の初タイトル奪取に向けて、まずは無事完走を果たしたい。 |
その力を希望に変えて
|
明け3歳の2月にJRAでデビュー。ダート1200mの3歳新馬戦をきっちり勝利している。 その後もダート戦中心に使われてきたが、笠松の交流戦での1勝を挙げたのみで、一昨年夏にTCKへ転入。そこからいきなり5連勝、2着と3着を挟んで、準重賞を勝利して、あっという間にオープン戦線に登場。そして迎えた大井記念では、馬場の七分どころから差し切るという、およそTCKではあり得ない競馬で、ダート長距離戦を制している。このあたりは、アフリート産駒の真骨頂といったところか? だが、その後は、今一歩の成績が続いているだけでなく、やや順調さにも欠いている様子。 ここで少しでも見せ場を作って、夏以降に繋げたい。 |
ここからオレの時間だ。
|
2歳の春にJRA福島でデビュー。当初3戦は芝を使われていたが、4戦目からは、ダートでの戦いとなり計3勝。長期休養を挟んで、昨年夏から船橋所属として走っている。 転入後は3連続2着を始め、なかなか勝ちきれないレースが続いていたが、転入8戦目、今年1月の船橋記念で9頭立て6番人気の評価ながら、カセギガシラをハナ差だけ抑えて南関東初勝利、そして初タイトル獲得となった。その後も東京シティ盃5着、アジュディミツオーには千切られたもののマイルグランプリは2着、さらにかきつばた記念3着(0.1秒差)、さきたま杯5着(0.4秒差)と、JRA勢を相手にしても、決してヒケを取らない走りを見せている。 だが、いかにも2000mは長い印象。秋以降への試金石となりそうな一戦。 |
しっかりと着実に
|
2歳の7月に川崎でデビュー。 5戦目で初勝利を挙げ、その後もJRA遠征を含め堅実な走りを続け、3歳初秋の戸塚記念では見事重賞初制覇。 その後もオープン戦線に食い込んではいるのだが、あと一押しが足りない印象。 どさくさ紛れに掲示板に乗れれば上出来だろう。 |
この地上で誰よりも速く
|
黒潮盃、そして古馬相手に東京記念まで制し、密かに期待を寄せられていた東京大賞典だったのだが、力の差は思いのほか、大きかったようで……。 年明け緒戦の金盃も9着と完敗、続くグリーンカップでも1番人気を裏切り8着と殆ど良いところなし。前走・大井記念でエイシンチャンプに敗れはしたものの2着に入り、復調の兆しを見せている。 が、いくらなんでもここで多くを求めるのは酷というものだろう。但し、今後のことを思えば、ここで見せ場の一つでも作っておきたいところ。 |
雪の魔王
|
2歳の5月に道営競馬の認定新馬戦でデビューし、これに勝利。その後、連続3着の後、JRAへ遠征。クローバー賞を初芝をものともせず勝利すると、続く札幌2歳ステークスも勝利し、「道営競馬にヤマノブリザードあり」を多くの競馬ファンに印象づけることとなった。 その後、地元での2着を挟んで、JRA美浦の名門・藤沢(和)厩舎へと転出。転入緒戦のGI朝日杯FSでアドマイヤドンを相手にタイム差無しの2着に入り、後の活躍を誰もが予感していたハズだったのだが……。 JRA所属として、4年と2ヶ月。 その間、2度の転厩をしながら30戦して1勝のみ。 そして、今年2月を最後に戦いの場を九州は佐賀に移し、ここまで3戦2勝。ただし、相手関係などを考慮に入れると、ここではいかにも苦しいと言わざるを得ない。 入着できれば、今後への展望も開けてこよう。 |
一応の展望―― |
JRAからは、UAE帰りのカネヒキリの他は、東京大賞典や川崎記念でアジュディミツオーの前に無様に敗れ去ったタイムパラドックス、前走のオープン特別を勝つまで約1年勝ち星が無かったサイレントディール、ダートグレードは勝っているものの、ちょっと壁にぶつかり気味のマイネルボウノットが参戦。これを迎え撃つアジュディミツオーが、馬券作戦の上では中心になる。 実質5頭立てといわれてしまいそうだが、少ないながらも南関東勢もそこそこのレベルを維持できそうなメンバーを送り出せたのは何より。 |