毎年、競馬界では、人馬にあらゆる表彰が行われるワケですが、意外にも競走そのものを表彰する制度がないのです。そこでプロレスに年間最高試合賞があるように、競馬にも一年間で最もファンを熱く感動させたレースそのものに対し、それに関わった全ての関係者を表彰しようじゃないか、という趣旨の元、制定しよう、と意気込んだのは良いのですが、準備期間が短かったのもあって、見事にカラ回りしてしまいました。
この辺りの反省を踏まえて、次回以降につなげていこうと思っています。
この賞に関する詳しい規定などについてはこちら
というわけで、記念すべき第1回目の「ホースレース・オブ・ザ・イヤー」に輝いたのは──
総投票者数──11名(但し一部無効票、一部棄権含む)
投票者からのコメント
「やっぱり重賞同着はめったに見られないですから。それとケイエスヨシゼンのVでしょうね」(リーダーさん=1位)
「ヨシゼンも勝ったしマンリーも勝ったので、配当は下がったが満足のいくレースだった」(山ちゃん=1位)
「重賞で同着……こんなシーンはなかなか見れるものではありません。衝撃と同時に感動……しかも1着を分け合った2頭は重賞初制覇馬と後の2億円ホース。もう何も申し上げる事はございません」(あいねすさうざーさん=3位)
「着順掲示板に上がった「同」の文字に、とても驚いたレースです。ずっと2頭で叩きあい、競り合った壮絶な最後の直線。『決着がつかない』ほどの接戦というのは、なかなか見られないものだと思います」(3号馬さん=3位)
PLAY BACK
とにかく、レース展開から追うと、逃げるシンセイマックスを4角手前で交わしたシャインマンリーが先頭に立ち、そこに好位につけていたケイエスヨシゼンが追い上げてきて、直線で凄絶なまでのたたき合い。そのままビッチリと馬体を併せたままゴールになだれ込む2頭。
注目の写真判定は、1着は同着。兵庫県競馬の重賞競走では実に38年ぶり2度目の1着同着となった。
結果が判明すると、シャインマンリーの永島騎手が、ケイエスヨシゼンの岩田騎手に抱きついて2人で小躍り。
デビューから脇役に甘んじ、出世争いでも弟・ワシュウジョージに大きく水を空けられてしまったシャインマンリーは、悲願の重賞初制覇。
そして、「兵庫県の至宝」ケイエスヨシゼンは、これで古豪復活をアピール。重賞12勝目で、ついにハッタダイドウの記録(11勝)をも破った記念すべきレースともなった。
1着Fケイエスヨシゼン、同着Gシャインマンリー(2:05.0)、3着Aマキオリンボー、4着Cアローパッション、5着Bタッカースカレー、6着Eシンセイマックス、7着Dイチノタイトル、8着@サンユウラピート (8頭)
投票者からのコメント
「今思うと、ワシュウの差し切りはよござんした」(スピードハナキオーさん=1位)
「レース内容もさることながら、全国のアラブがこんなに揃うこともないかもしれないので」(ムーンリットガールさん=1位)
「改めてワシュウジョージという馬の強さを認識させられたレースでしたが、それ以上にエイランボーイの惨敗が印象に残っているレースです。個人的にはワシュウジョージよりも強い馬だと思っていたのですが。(いや、全盛期で比較すれば強かったはず)」(日浦さん=1位)
PLAY BACK
これも直接見ていないだな、これが……。
11頭立てとなったこのレース、出走馬の勝ち星を合計するとなんと200という超がつく豪華メンバーとなった。
ハナを切った金沢のイセイチフブキを地元のシャインマンリー、岩手のメグミダイオーが追う展開。2周目3角でシャインマンリーがイセイチに並びかけたところからレースは動き出す。そこへまくりをかける名古屋のブラウンダンディと地元期待のワシュウジョージ。馬群が一挙にかたまり6頭が内外にびっちり並んだ状態で最後の直線の力比べ。
そこからシャインマンリーが抜け出すが、ここでワシュウジョージの必殺の末脚が炸裂!兄弟による熾烈な叩き合いは、弟が兄をクビ差捕らえたところが栄光のゴールだった。ワシュウジョージが漸く全国にその強さを、誰が見ても分かるようにアピールすることが出来た瞬間でもあった。
投票者からのコメント
「『アラブのダービー』ですが、この日私は"笠松の『アラブダービー』"を見に行ってました(爆)。コウザンハヤヒデがタカライデンに並ばれて、しかしすぐに”ビュッ”と突き放し、そして抜かせなかった最後の直線。そして、何より『九州の馬が勝ちました』という事。これぞ『地方競馬での日本一決定戦』、とても立派で感動的なレースだったと思います」(3号馬さん=1位)
「レース自体はしょぼかったような気もしますが、その後の拍手が印象深いですね」(スピードハナキオーさん=4位)
PLAY BACK
「この馬を第2のダイメイゴッツにする」という福島幸広調教師の言葉通り、荒尾所属のコウザンハヤヒデがあまりにも鮮やかに逃げ切って、無傷の11連勝で「アラブの日本ダービー」を制した。
スタートからハナを切ったコウザンハヤヒデが、地元では1500mまでしか経験していないにも関わらず、それを何のそのとばかりに、快調に飛ばしてレースを引っ張る。2周目3角の山の頂点から下りにかかったところで、ランダムオークが動き出す、そしてフクパーク記念を勝って2冠に挑むタカライデンも赤木騎手が満を持してムチを抜き、いよいよ追撃態勢。しかし、コウザンハヤヒデは抜かせない。それでも懸命に追い込むタカライデンが馬体を併せてくるが、ゴール直前、さらに突き放してみせて栄光のゴールイン!
騎乗の西村騎手は、デビュー6年目でビッグタイトルを手に。
投票者からのコメント
「やっぱこれでしょう(笑)消えゆくアラブ。でも最高のアラブ古馬が集結したレースがこれ。結果にも驚かされましたが、これだけのレースが再び見れるでしょうか?生観戦はさすがにできませんでしたが、全国競馬便りで見てても大興奮のレースでしたね」(あいねすさうざーさん=1位)
「今思うと、アキフジクラウンが良い競馬をしてましたよ」(スピードハナキオーさん=3位)
PLAY BACK
地元のスマノハピネスが、半ば玉砕覚悟かと思わせる勢いでテンから飛ばして逃げ、それを東海地区から参戦のイケノエメラルドとマルタカフレンズが追走し、アキフジクラウンとホーエチャンピオンが好位置をガッチリとキープ、人気を集めていたワシュウジョージとホマレスターライツはお互いを牽制しあいながら後方からの競馬という展開。
2周目向正面でレースは動き出した。アキフジクラウンがハミを取りまくっていく。これを見ていたワシュウ、ホマスタもスパートをかける。3角で先頭に立っていたアキフジを、4角で内からホマスタ、外からワシュウが襲いかかり、ここから火の出るような激しい叩き合い、アキフジを2頭がいつ捕らえるのか、と誰も思った瞬間、アキフジが一気に後続を突き放して、二度と破れないと思われていたケイエスヨシゼンが叩き出したレコードタイムを2秒も破って(2:41.9=サラ系のレコードより速い!)、一気のゴールまで駆け抜ける、という衝撃的な結末を迎えたのだった。
投票者からのコメント
「会社抜け出して良かった。これで、写真がもう少しまともに撮れていれば……」(パンチピンチさん=1位)
「とにかくベラミロードに度肝を抜かれました。しかも、『二度と更新されない』と云われていたレコードと同タイムというのがすごいです。何にせよ、中継で見てて、すごく衝撃を受けたのは確かです」(3号馬さん=2位)
PLAY BACK
電光掲示板に示された勝ち時計を見た瞬間、誰もが我が眼を疑った。
1分10秒2──
タイレコードとはいえ、現在の大井の重い馬場を考えれば、想像を絶するタイムである。
スタートで後手を踏んでしまった地元のゴールドヘッド、デアヴィクティーを後目に出ムチをくれて、一気にハナに立つと、そこから猛スピードで突っ走る。直線に入ってもそのスピードは衰えない。地元期待のゴールドヘッドとJRAのセレクトグリーンが懸命に追撃するが、それをあざ笑うかのようにさらに突き放して、ゴール板を駆け抜けて行った。
その馬の名は、ベラミロード。
栃木の「スピードプリンセス」が、その恐るべきスプリント能力で、全国の競馬ファンを驚愕させた瞬間であった。
投票者からのコメント
「雨の中待っただけあった。これで、写真がもう少しまともに撮れていれば……」(パンチピンチさん=2位)
「史上初の障害国際招待レース。どんなレースになるんだろう、と楽しみ一杯で迎え、そしてレースの方もすばらしかった。きっと第1回ジャパンカップを見た人の気持ちもこんなんだったんでしょうね(笑)」(あいねすさうざーさん=2位)
「初の外国馬の参戦にどうなることかと全く予想のつかないレースでした。ふたを開けると、みんなきっちり飛越していくし、外国馬が追い込んでくるし、しかし最後は日本馬が優勝と、とてもエキサイトできたレースです」(3号馬さん=4位)
少数意見
北海道スプリントカップ 6
全日本アラブグランプリ 5
兵庫チャンピオンシップ 5
京都金杯 5
播磨賞 4
菊花賞 4
瑞穂賞 3
阪神牝馬特別 3
東京大賞典 3
ダービーグランプリ 2
TCK女王盃 2
ジャパンカップダート 2
エリザベス女王杯 2
日本海特別(夏) 1
有馬記念 1
皐月賞 1
白鷺賞 1