サムソンの笑える?事件ファイル
The Samsons’ ”XX−files”.

 普段、他人様のボケ話(特に某姫様)を散々茶化したりしている私ですが、我が身を振り返ってみますと「お前も人のことを云えた立場か?!」とツッコまれても仕方が無いことをやっているわけでして……自分の日頃の言動&行動に対する反省も込めて、過去に私が引き起こしてしまったり関わってしまった事件を振り返って、ここに書き出すことにしました。
 いやあ、思い起こせば出てくる出てくる(笑)。
 取り敢えず、放送コードに引っかかってしまったり、、私や周囲の人間が、警察に捕まったり(いや、決して冗談ではなく)、或いは危害が加えられる(これも冗談ではないです)可能性のあるやつを除いて、比較的笑えるであろう話を集めてみました。


file001 「東京砂漠」事件

 バレると非常に厄介なのですが、実のところを明かしてしまうと、私はライター(らしきもの)――それも競馬ネタなどを書いている――をやっている傍ら、秘かに夜間大学に通っているのですが、そこでのお話です。昨年度の「地理学」の講義のテストでのことでした。
 「知っている砂漠について書きなさい」という問題があったので、サハラ砂漠、アゼルバイジャン砂漠、カラハリ砂漠など一通り書いた後、当時、精神的な「潤い」に飢えていた私は、猛烈に笑いを取りたい欲求に駆られ「東京砂漠」について書き始めてしまったのです。ウケれば、1点ぐらいくれるかな、という微かな期待もありましたので、残り時間目一杯を使って「東京砂漠」について書きました。
 後日、採点していた助手らは、笑ってくれるどころか激怒(それでも現物を見せられた教官は笑っていたらしいですが)。後日、学生課に呼ばれ職員に「社会に対する重大な挑戦だ!」とこってり絞られてしまったのでした。以後、大学当局には「要注意人物」としてマークされるようになりました。
 本当にただ魔が差しただけなんです!
 それにしても大学の関係者って人種は、シャレが分からない人達が多いですよね〜。あーイヤだ、イヤだ!


file002 「頑張りまーす!」事件

 これはつい最近の事件。昨年末、ある講義が年度最後となったので、終了の際、気を利かせたのか担当教官が、「それでは皆さん、試験の方を頑張って下さい」ときたものだから、ウケを狙った私が両の親指を突き立てて「頑張りまーす!」とやったら、誰も反応してくれず、見事にスベってしまいました。
 が、悲劇はここからでした……。
 学園闘争を経験している世代の教官には、やはりシャレが通じなかったらしく、以来、「三宣はヤバい組織の一員」ではないか、というあらぬ疑惑がかけられることとなり、今では大学当局に「危険人物」と指定されてしまったようです。
 この一件で分かるのは、三宣には「学習能力」や「状況判断能力」が、大学当局には「ギャグを理解する能力」が、著しく欠落しているということでしょうね。


file003 お祭り事件

 いつだったか私とテキとの電話での会話。

私 「いやあ、いよいよだんじり祭りが始まりましたね〜」
テキ「ああ」
私 「しっかし、ようやりますな岸和田の人達も」
テキ「まあな、その点、関東の祭りは大人しうておもろないな」
私 「えー、まあ、せいぜい深川の水かけ祭りくらいですか?」
テキ「あんた、何か考えてみたらどうや?」
私 「んじゃあ、『深川通り魔祭り』なんて、どーです?」
テキ「……」
私 「すし職人さん呼んで、グ○ゼのパンツ履かせて、出刃包丁もって商店街を走らせるの、スペインの牛追い祭りみたいに。それでね、ゲストは勿論……」
テキ「大地康雄――ってアホか、アンタは!わしでもそないな恐ろしいこと、よう考えんゾ!」
私 「そうですかあ?」

 意外とイケると思ったんだけどなあ、「通り魔祭り」……・。
 こんなことを考える私って、やはり「奇人変人の類」なのでしょうか?ぐ〜む……。


file004 区営サウナ事件

 意外に思われるかも知れませんが、三宣はサウナ好きなのです。
 で、よく近くにある区営のサウナに行くのですが、もう5年くらい前の話になります。
 いつものように一風呂浴びて、サウナ室に入ると、誰も居ません。
 「ラッキー」と思って、くつろいでいると、2分ほどして、おじさんが入ってきました。
 ところがそのおじさんというのが、パンチパーマをかけていて、しかも上半身には、見事なアートが描かれていたのでした。
 そう、典型的な「その筋」の人だったのです。
 (規則で入れないハズなのに何で?)と思ってみても、現実に入っているのですから仕方がありません。かと云って、逃げるわけにもいかないので、アートを見たい欲求を抑えつつ、ひたすら下を向いてやり過ごすことにしたのでした。
 そこからの(少なくとも私にとっては)気まずい時間の長く感じたことと云ったら……で、5分くらい経ったころでしょうか、やおらおじさんが私に話しかけてきたのです。
「兄さん」
「ひゃ、ヒャイ(き、来たあ〜)、な、な、なんでしょうか?」
 もう、声なんて震えていました。
「兄さん、アンタァ、ただものじゃあないね。一体、何者だい?」
 意外な問いに一瞬キョトンとしてしまいました。同時に(あんたの方が余程ただものじゃない)とツッコもうと思いましたが、それで殴られてもつまらないので、そこをぐっとこらえて、
「い、いえ、ボ、ボクはただの学生ですう〜」
 私としては、本当のことを答えただけだったのですが、それが逆に「疑惑」を深めてしまったらしく
「ふ〜ん、そうかい。オレにはそうは見えないんだがねえ……」
 というと、おじさんは立ち上がってサウナ室を出ていったのでした。
 高温なサウナ(だいたい区営のサウナは常に110度くらいになっている)の中に居たにも関わらず、そのおじさんの去った後、私の身体には、鳥肌が立っていたのでした。
 それにしても何故に、当時やや血気盛んだったことを除けば、どこにでも居るような予備校生だった私を見て、一体、どこがどう「ただものではない」と思ったのか、未だに「謎」ですね。
 ちなみにサウナ室から出てみると、そのおじさんが、湯船につかり、「おどるポンポコリン」を気持ち良さそうに歌っていたのも、かなりの「謎」でしたね(笑)。


file005 「神戸といえば……」事件

 これもテキとの電話でのやりとりでのお話。

テキ「あんたのHPのサッカーコーナー見たけど、あの『トカレフが最も似合うJリーガー』は、いくらなんでもマズいやろ?アンタ、ファンに殺されるで」
私 「いいですよ、どうせまともなサッカーファンは、誰も見てやしませんよ」
テキ「オイ……。それはそうと、その『神戸でいよいよ本領発揮か?』って、何か意味があるのか?」
私 「えっ、だって神戸と云ったら、菱の代紋でお馴染みのY組じゃないですか!?」
テキ「アンタ、それじゃあ外国人が日本と聞いて『フジヤマ、ゲイシャ、テンプーラ』云うているのと、同レベルやないか!しかも、よりによってY組とは……」
私 「だったら酒鬼薔薇という、最近のヒット作もありますが。『さあ、ゲームの始まりです』ってな感じで(笑)」
テキ「あんたなあ、それを神戸市内で口にしたら、間違いなく殺されるで」

 皆さんは、神戸というとどんなものを思い浮かべますか?
 やはり、Y組を思い浮かべてしまう私がヘンなんでしょうか?

 ここだけの話……私はこれまで5回、兵庫県を訪れているのですが、未だに神戸市内を観光したことがありません(「仕事」で足を踏み入れたことはありますが)。


file006 ガッツポーズ事件

 実は私、ヒマさえあれば、近所のサッカークラブの練習場によく見学に……というよりは、半ば入り浸っていたのですが、いつのことでしょうか、チームの運営担当者のI氏と次の試合についての話していると、あくまでも冷静に戦力その他を分析した結果、「かなりの確率で負ける」、「先制しても逆転を食らう」との結論に。
 果たして、週末の試合でチームは、先制するもミスやらアクシデントの連発で、絵に描いたような逆転負けを喫しました。
 翌週の火曜日、クラブハウスの前で「いやあ、予想通りの展開になりましたね〜」、「なっ、なっ、俺の云うとおりになっただろ!?」と、ガッツポーズを取り、さらに抱き合って喜びを分かち合う私とI氏の姿を前に、その日、練習に来ていたサッカースクールの「純真な」小学生達が、凍り付いていたのは云うまでもありません。
 後にこの件については、あるファンから「アンタら、最低だ!」という、ありがたいお言葉も頂戴してしまいました。


file007 ああ、「鉄道浪漫珈琲」事件

 その昔、入り浸っていたサッカークラブの練習場には、自販機が置いてあったのですが、何故かそこには一部マニアには有名な「鉄道浪漫珈琲」が入っていたのです。
 珈琲のマズさはさておき、とにかく、異様な売れっぷりを前に首をかしげる補充のお兄さん。
 そりゃあそうだ。運営のI氏が、おまけのコイン目当てに買い込んでいたんだから(笑)。
 何せかつて、選手を「大垣夜行」で移動させようとした(当然、未遂に終わる)とか、碓井峠に異様なまでのこだわりを見せる、相当な「鉄」だったんですね、この人。
 で、さらにI氏ほどの重症じゃないにしても、私を含めて比較的「鉄」度の高いメンツが出入りしてものだから、売れるスピードが異様なまでに加速。
 全体の9割を5人で消費していたという伝説も出来る始末でした。
 もはやサッカーそっちのけで、「鉄」な世界を作り上げる面々(苦笑)。
 特にI氏、誰か他人が、鉄道浪漫珈琲を買うと、何時の間にか、後ろに立って、手を出す、と(つまり「コインを見せろ」という意味」)。
 つうか、音だけで判別するアンタは一体何者だ?!(笑)
 で、レア物が出ようものなら、醜い争いが展開されるわけで……。
 それを見ていた選手達は呆れ果て、とうとうグランドキーパーのおじさんに「お前ら、いい年して何だ!」と叱られる始末。
 それからしばらくして、とうとう「鉄道浪漫珈琲」は自販機は消えてしまいましたとさ。
 しかし、こんなんでJ1やっていたんだから、恐ろしいチームというか、選手の皆さんが大人だったというか……。


file008 ラジオ体操第一事件

 これは私が、千葉工業大学に在籍していたころの話。
 ある年、私は大学祭の実行委員になったのですが、大学祭が近づくにつれ、家に帰るのは深夜、さらには泊まり込み(というより、ほぼ軟禁状態)なんて事態になっていました。
 そして、その軟禁状態の最中、11月も下旬だというのに、寝床になっていたサークル棟には蚊が大量発生。元々オールシーズン、蚊や蠅が飛んでいるような場所とはいえ、全身を刺されてはかないません。しかも連中と来たら、どうも独自の進化を遂げているらしく、刺されると痒いを通り越して痛い(!)のです。殺虫剤、蚊取り線香、蚊取りマットとあらゆる兵器が繰り出されましたが、奴らはいっこうにくたばりません。
 そしてついに或る夜、仕事の忙しさと睡眠不足とプレッシャーなどが重なり、私はついにキレました。私の記憶には無いのですが、その夜、私は火のついた蚊取り線香を両手に持って振り回しながら、何故か「ラジオ体操第一」を口ずさみながら、サークル棟内を文字通りの「八つ墓村」ように半ば恍惚とした表情で走り回っていたそうです。
 それ以降、「ヤツだけは、外に出すな」という指令が上層部からあったらしく、大学祭が終わるまで、私はキャンパスから出してもらませんでした。
 大学祭終了後、約一週間ぶりに娑婆の空気を吸った私は、ひょっとしたら「おつとめ」をするのって、こういうカンジなのかな、と密かに思っていました。
 

file009 鹿賀丈史を探せ!事件

 それは、2002年の8月、益田競馬の最後の日のことでした。
 皮肉にも過去最高の観衆が詰め掛け、馬券を買うにも長蛇の列。
 そのおかげで、レースの発走時刻は、思いっきり遅れる始末。
 とはいえ、他にこれといったハプニングは無く、最後のレースも終了し、いよいよ最後の式典が始まりました。
 元々年度いっぱいの廃止の予定を前倒ししての廃止、それが1週間前の発表だった為に、その唐突さに批判の声は上がったものの、矢尽き刀折れといった趣で、関係者も長年に渡る常連客も、むしろ晴れ晴れとした表情だったのが、印象的だったのですが、問題はここから。
 この日の式典で、益田市消防局の吹奏楽団が演奏を担当していたのですが(ここでオチが分かった方は、読み飛ばしていただいて結構です)、繰り返しますけど、彼らは消防士です。そこに一種の顕示欲があったのも決して否めないでしょう。
 ということもあって、彼らは映画「バックドラフト」の曲を演奏しはじめたのです。
 「バッグドラフト」――消防士の主人公のアメリカ映画です。
 確かに、この曲を演奏したかったのは、分かります。悪意なんてものは微塵も無かったでしょう。
 しかし、彼らは重大なことを忘れていました。
 あれらの曲は、日本国内の多数にとっては、「料理の鉄人」のBGMとして認知されていることを……。


 

file010 「これができたら100万円」!?事件

 これ、かなり禁断のネタなのですが、もうそろそろ時効だし、書いてみることにします。
 あれはそうですね、もう6年くらい前になるでしょうか?とあるサッカークラブでの一コマです。
 その日、どういうわけか、駐車場の片隅にある物置で、私は翌日だったか翌々日だったかに対戦するクラブのサポーターズグッズの検品をしておりました。
 で、そこへ通りかかったのが、当時フロントにいたZ氏(現在は、事実上の親会社に戻って普通のサラリーマンをしているハズだが……。ただ、今以て、一部の古株サポーターから、伝説の男と呼ばれているらしい)。まあ、みんなの兄貴分として慕われておりましたので、こちらとしても心配な状況があったので、相談するつもりだったのですが……。
「Zさん、大丈夫なんですかね、DJのYさん、こないだ飲み屋で相当、クラブの「最高実力者」に対する不満をぶちまけてましたよ。あの調子じゃいつか本当に殴りかねないですよ」(なお、Yさんと「最高実力者」は、後日、本当に衝突。暴力沙汰にはならなかったものの、YさんはスタジアムDJを降板することに)

「何言っているんだよ、彼はまだ殴りたい蹴りたいで済んでいるけど、オレ、アイツ刺してえもん!」

「ぶっ」

「ねえ、なんなら君、やってくんねえか?!」

「な、なにを考えているんですかぁ(笑)」

 ここまでなら、まあ、かなりブラックながらも笑い話で済んだんですけどね……。ところが――

「オレ、100万円なら出すからさ!100万円くらいなら本当に工面できるから」

「具体額を出すなー!(汗)」
 
 眼がマジでした……。
 
 いや、もともとサラリーマンにしては、少々アブナイ雰囲気が漂っている人でしたけどね(汗)。
 しかし、そこまで部下に嫌われるというか殺意まで抱かせる上司っていうのも、逆に珍しいですわな。

 




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