裁きの日


 最後はドタバタしながらトラフを出て、数日。
 ルージとコトナは、コトナの故郷であるアイアンロックに近づいていた。
 その中途、二人はとある森の中で野営をしていた。


◎シーン1 夜
 森の中で野営中。
 たき火を囲んで食事をしている二人。

ルージ 「どうしたんですか、コトナさん?」

コトナ 「えっ!?」

ルージ 「さっきからボーッとしているみたいですけど?」

コトナ 「別になんでもないわよ」

ルージ 「この調子なら、明日の朝にはアイアンロックに着けそうですね」

コトナ 「そうね……」
 
 少し浮かない表情のコトナ。

コトナ 「ねえ、ルージ」

ルージ 「はい?」

コトナ 「本当にアイアンロックに寄らなきゃいけない?」

ルージ 「えっ?」

コトナ 「なんていうか、その、いざ、こういう状況になると心の準備とかがさ……それに何を話せばいいのか……」

ルージ 「ここまで来て、今更、何を云っているんですか?」

コトナ 「そうなんだけど、さ……」

ルージ 「逃げちゃダメなんですよ、こういうことは」

 若干の沈黙

ルージ 「……オレも正直、スグに仲直りできるとは思ってないですけど、今を逃したら、この後、二人で話し合うチャンスは、しばらくは無いと思いますよ。それどころか、もう――」

コトナ 「分かっているわよ」

ルージ 「それに――」

 言葉を継ごうかどうか迷い、口篭もるルージ。

コトナ 「それに?」

ルージ 「だから、その、えーと、オレもついてますから――」

 赤面するルージ。
 またしても沈黙――
 パチパチと焚き火が燃える音だけが辺りに響く。

コトナ 「(タメイキ)」

ルージ 「?」

コトナ 「年下の男の子に、そんなこと云われるなんて、この私も少しヤキが回ってきたのかしらね?うふふ」

 自嘲しながらも、ルージに向き直るコトナ。

コトナ 「ねえ?」

ルージ 「?」

 きょとんとするルージに、今度は悪戯っぽい笑みを浮かべるコトナ。

コトナ 「今夜、添い寝してくれる?」

ルージ 「ええええ?!そ、そんな、添い寝なんて、何を考えてるんですかっ?!」

コトナ 「だって、明日、リンナと会わなきゃと思うと、不安になって、眠れなくなりそうなんだもん。そ、れ、に――」

ルージ 「?」

コトナ 「折角、二人きりで旅をしているのに、ルージったら、ここまで一度も一緒に寝てくれないんだから――」

ルージ 「な、な、なっ、何かあったら大変じゃないですか?!」

コトナ 「大変って何が?」

 色っぽい目でルージを見つめるコトナ。

ルージ 「戦いは終わったとはいえ、夜の間は周囲を見張ってないと、いつ何時、誰かに襲われるかも分からないし、それに、いざとなったらオレが、コトナさんを守らなきゃならないし――」

 云いながら、照れるルージに対し、少し呆れるコトナ。

コトナ 「守るって、私より弱いクセに?」

ルージ 「……」
 
 しゅんとなるルージ。

コトナ 「いい?分かってる?今、命を狙われているとしたら、殆どの場合、それはキミの方よ。それにゾイド戦ならまだしも、白兵戦になったら、キミの力じゃ私を守るどころか、自分の身を守るのだっておぼつかないんじゃない?」

 さらにしゅんとなるルージ。

コトナ 「でも、ルージは、私のこと、ちゃーんと女性として見てくれているんだ。そっかそっかあ――」

ルージ 「勝手に納得しないで下さいよ」

コトナ 「うふふ……だったら、せめて今夜くらいは、すぐ側に居てくれるとお姉さんは嬉しいな。それとも、あたしの側はイヤ?」

ルージ 「あ、え、あー、あの――」

 赤面、動揺するルージ。
 近くの木の枝に止まるクルックーは空に向かって鳴く。
 夜は更けていく。



◎シーン2 深夜

 夜は更けている。
 ルージは、というと、すっかり眠りにおちている。
 一方、眠れないコトナは、眠っているルージの側で身体を起こしてたたずんでいる。

コトナ(M) 「なんだかんだいって、さっさと寝ちゃうんだもんなー。ムリもないか、旅に出てから、あんまり寝てなかったみたいだし」

 微笑みながら、ルージの頬をつつく。

コトナ 「うふ、カワイイ」

 星空を見上げ、物思いにふけるコトナ。
 さらに夜は更けていく。



◎シーン3 翌朝、ムラサメライガーのコックピットの中
 ひたすら目的地=アイアンロックへ向けて疾走するムラサメライガー。
 相変わらず、コックピットの中ではルージにコトナが抱きつく形になっている。

ルージ 「もうすぐ、見えてくると思うんですけど……」

コトナ 「うん……」

 ルージに回した腕に思わず力が入るコトナ。

ルージ 「あ、あの、えーと、コトナさん?」

 一気に全身を紅潮させるルージ。

ルージ 「だから、その……」

 言葉を続けようとするが、コトナのシリアスな表情を見て逡巡した後、止める。
 少し後、ムラサメライガーのモニターに、崩壊した岩山が映し出される。

ルージ 「あの山の中に街があったんですよね……」

コトナ 「正確には、『街の跡』かしら……」

ルージ 「……」


◎シーン4 廃墟と化したアイアンロック。
 ルージとコトナの二人は、一旦、ムラサメライガーから降りて、リンナたちを探している。
 ルージがコトナの後をについていく形で歩いている。

コトナ 「折角の機会なのにルージに案内できるような場所も無くなっちゃったのは残念ね……」

 努めて明るく振舞うコトナ。

ルージ 「……」

コトナ 「ん、ルージ」

 うつむき加減のルージに気付いて立ち止まる、コトナ。
 いきなり、立ち止まったコトナに気付いて、ルージもあわてて立ち止まり、コトナの顔を見上げる。

ルージ 「……」

コトナ 「ま、この街が廃墟になった責任の一端が、キミにもあるのは否定はしないけど、この街は、遅かれ早かれ、滅びざるを得ない運命だったのよ、哀しい話だけど……」

ルージ 「……」

コトナ 「ほら、塞ぎ込まない!背筋をシャンと伸ばすっ!」

 コトナ、ルージの背中を叩く。

ルージ 「いてっ!」

 思いの他、強烈だった模様。

コトナ 「ディガルドを、ジーンを打ち破った英雄が、そんなことでいちいち気に病んでいたら、この先、身が持たないわよ」

ルージ 「そんなこと、って――それに英雄だなんて……」

コトナ 「あ――そ、れ、か、ら」

 といいながら、振り返ると、厳しい表情になって

コトナ 「リンナ、そこに居るんでしょう!?」

 物陰からリンナが現れる。

リンナ 「随分、遅かったわね」

 リンナがゆっくりと近づいてくる。

リンナ 「待ってたわよ、姉さん」

コトナ 「マッタク、あなたも人が悪いわね」

リンナ 「そっちこそ、最初から、私に気付いていたんでしょう?」

コトナ 「そうね、あなたの行動パターンは、だいたい見当がつくし、それにダテに、ここまでの人生、危ない橋は渡ってきてないもの」

リンナ 「ふっ……(ニヤリとしながら)そう、だったわね」


◎シーン5 対峙する姉妹
 廃墟の中、向き合ったまま沈黙する姉妹。
 一陣の風が二人の間を吹き抜ける。

リンナ 「それで、ディガルドは倒せたの?」

コトナ 「ええ……ジーンが死んで、少なくともディガルド武国の体制も早々に崩壊するでしょうね。あるいはもう既に崩壊したかも。で、ちょっと手順前後にはなったけど、こうしてここに戻ってきたわ」

リンナ 「そう……姉さんは、満足でしょうね?」

コトナ 「!?」

リンナ 「アイアンロックの街も、ご覧の通り、見事なまでに廃墟と化したわ。これも姉さんの望みどおり」

コトナ 「何を云っているの?!私がそんなことを望むわけがないじゃない!」

リンナ 「ウソ!姉さんは、マキリの掟を憎んでいた。そして、この街の存在すら憎んだのよ!」

コトナ 「掟は憎んだわ!街のことも嫌っていたわ!でも、私は街が滅ぶことを望んだことは無いっ!だって、過去に色々あったとしても私が生まれ育った場所だもの……」

リンナ 「でも現実は、姉さん、あなたが滅ぼした!あなたが、この街を滅ぼしたのよ!」

コトナ 「そうね、最後の引き金を引いたのは、この私。でも、この街が『滅びの龍』の上に築かれたものである以上、然るべき時が来れば――」

リンナ 「運命とでも言うの?開き直りも良いところね」

コトナ 「開き直ってなんかない!」

リンナ 「姉さんが戻ってこなければ、たとえどんなに、ディガルドの連中に苦しめられても、この街が廃墟と化すなんてことは無かったハズよ」

コトナ 「リンナ、あなた、本当にそれで良かったと思っているの?」

リンナ 「ええ――それに、少なくとも宿命を放棄して逃げ出した姉さんに、とやかく言われる筋合いは無いわ」

コトナ 「でも、そうしなければ、あなたは――」

リンナ 「それで、もし私が殺されるならば、それが私に与えられた宿命」

コトナ 「バカなことを云わないで!」

リンナ 「バカなこと?」

コトナ 「私がリンナに手をかけるなんてこと、できるわけないじゃない!」

リンナ 「バカなことを云っているのは姉さん、あなたよ。あなたのその甘さと、そのエゴが、最後には、このアイアンロックの街を廃墟にし、多くの人々を死地に追いやったのよ!」

コトナ 「……そう、かも知れないわね」

リンナ 「私は全てを失ったわ。やっぱり、私じゃ力が足りなかったのよ……」

 自嘲するリンナ。

リンナ 「姉さんがマキリの長になっていれば、より良い方向にみんなを導いてくれたハズなのに。それなのに――」

コトナ 「……ゴメン」

リンナ 「私は姉さんが許せない……それだけじゃない、姉さんの心を惑わせた、彼のことも!」

 ルージを睨みつけるリンナ。

コトナ 「ルージは関係ないじゃない!」

リンナ 「そう、ルージっていうの、このコ……。彼が姉さんの前に現われさえしなければ良かったのに……」

コトナ 「ルージに手を出したら、リンナ、たとえあなたでも――」

ルージ 「(コトナをさえぎって)オレを殺すなりなんなりして、あなたの気が済むのなら、それで構いませんよ」

コトナ 「バカ!ルージ、君、自分で何を言っているのか、分かっているの?」

ルージ 「ディガルドとジーンを打ち倒す為とはいえ、オレがコトナさんのことを利用して、ギルドラゴンを復活させて、この街を滅亡に追いやってしまったのは事実なんですから」

コトナ 「ルージ!どうして、君は――」

 怒るコトナを制して、前へ出るルージ。

ルージ 「その代わり、コトナさんのこと、許してくれますか?」

リンナ 「ふふ……麗しい関係って奴かしら?」

ルージ 「(低く抑えた声で)どうなんですか?」

リンナ 「姉さんが姿を消してからというもの、私はどれだけ苦しんだか?姉さん、あなたには分からないでしょうね?」

コトナ 「あなたはあなたじゃない!」

リンナ 「でも、周囲が求めたのは、私ではなく、あくまでもコトナの代わり。あくまでも代用品だったのよ!マキリの長となっても、何かにつけて、姉さんと比べられる。側にいるのならまだしも、目の前に存在していないものと比べられるのよ!どれだけ辛い日々だったか……」

 目に涙を浮かべ反論するリンナに気圧されるルージとコトナ。

コトナ 「リンナ……」

リンナ 「そして、私は全てを失った……だから、だから今度は姉さんが――」

 リンナが暗器を抜こうとした矢先――

ノーグ 「もう止めましょう、お館様!」

 突然、ノーグが現れ、その足で三人の間に割って入る。

コトナ 「ノーグ!」

リンナ 「何故、止める?!あなたには待っているように命令していたはずよ」

ノーグ 「今更、コトナ様達に怒りをぶつけたところで、何の解決になりましょうか?姉妹お二人で争ったところで、ただ空しいだけです」

リンナ 「だけど――」

コトナ 「リンナ、あなたはまだ、全てを失ったわけじゃないわ。生まれ育った街は失なわれてしまったけれど、あなたを支えてくれる人が、まだ側にいるわ。それに――」

 一瞬、口篭もるコトナ。

コトナ 「私だっているわ」←少しうつむき加減で

リンナ 「……」

 コトナ、ゆっくりとリンナに近づき、抱きしめる。

コトナ 「……ごめんね、リンナ……せめて、私がもう少しでも、あなたの気持ちを考えることが出来たなら――」

リンナ 「今更、謝られても……」

コトナ 「ごめん……」

ルージ 「これだけの状況下でも、奇跡的という言うべきかジェネレーターは無事です。失われた物や命は帰ってくることはありませんが、また新しく街を作ることはできます。どれくらいの時間がかかるかは見当はつきませんが……。トラフやズーリにいる旧キダ藩の人たちもきっと力になってくれるハズです。それにソラの人たちも――」

ノーグ 「ソラ?」

ルージ 「事情を話すとかなり長くなるうえに、あまり愉快な内容ではないのですが、彼らにはアイアンロック、いや、この地上の復興の為に働いてもらいます。そして、オレも故郷の村の復興があるけど、出来るだけのことはします。だから――」

リンナ 「全ては遅すぎたわ……」

コトナ 「遅すぎた、わね……取り戻すことも多分、出来ない。私たちが背負うものは余りに大きくて重い……だけど、私たちにはやり直す機会と時間があるわ。どこまで出来るかは分からないけれど」

リンナ 「姉さん……」


◎シーン6 禁忌の谷
 ムラサメライガーが、埋もれているゾイドの発掘作業をしている。
 それを見守るコトナたち。

リンナ 「つまりのところ、ここに来たのは、ゾイドを掘り出すことも目的だったのね……」

コトナ 「まあ、先の戦いで機体を失った私への思いやりってところなのかしらね。事実、私としても身動きが取れないのは不本意だし。恐らく、ここに埋もれているのは、かつて『滅びの龍』――ギルドラゴンに艦載機として積まれていたものね」

ノーグ 「巨大ゾイドが埋もれ、その頭上に街が建設され、何時の間にか『滅びの龍』の話だけが一人歩きした……その為に、どれほどの命が消されていったのか……」

コトナ 「今度、ギルドラゴンを封印する時が来たら、その時は、ちゃんと後世に話が伝わるようにしなきゃね。もっとも、その前に修復をしておかないと封印も何もあったもんじゃないけれど」

リンナ 「空の上で、色々とあったみたいね?」

コトナ 「ま、追って貴方達も事情を知ることになると思うけど、要は私たち、地上の人間は、空の上に暮らす人たちのゲームの駒として、命の奪い合いをしていたってこと」

リンナ・ノーグ 「!」

コトナ 「本当に腹立たしい話ではあるけれど、皮肉にも、そのおかげで私達は再会できた」

リンナ 「そして、姉さんは、あの彼と出会うことが出来たわけね」

コトナ 「え?まあ、ルージの側にいれば退屈はしないし、ちょっと不器用で危なっかしいところがあるから、誰かが側に居ないと心配かなーって……」

リンナ 「姉さん、彼に惹かれているのね……」

コトナ 「(少しはにかみながら)ま、そういうことね」

リンナ 「で、彼についていくつもり?」

コトナ 「うん、『約束』もあるし、当分は――ね。また、あなた達のこと、後回しになって心苦しいけど」

リンナ 「(少し呆れ気味の口調で)当分、ね……」

コトナ 「ルージ、もうすぐゾイドに乗れなくなるし、少しは手助けしてあげたいしね」

リンナ 「乗れなくなるって?!」

コトナ 「元々ゾイドに乗れないの、彼。あのムラサメライガーだけは例外だけどね。ルージは、自分の故郷のジェネレーターを直すのに、ムラサメライガーを埋め込むつもりなの。曰く、『ムラサメライガーの爆発的な再生能力を利用すれば、修復は可能なはずです』ってね」

リンナ 「!」

コトナ 「彼は、ゾイドに乗れなかった分、本当に色々と努力してきたわ。そしてこれからも、彼のことだから、この地上に生きる人たちの為に、働きつづけることになるんでしょうね」

 そこへムラサメライガーに乗っているルージの声が響く

ルージ 「コトナさん、乗ってみてくれませんか!?」


◎シーン7 禁忌の谷(2)
 ルージの作業は約一昼夜近く続いて、2機のレインボージャーク他数体をサルベージするに至る。


ルージ 「今回のところは、これが精一杯ってところでしょうか?」

コトナ 「この様子だと、まだまだ埋まっていそうね」

ノーグ 「幸い私もあの獣型ゾイドには適性があるようです」

ルージ 「そうですか、それは良かった」

 にこやかにしつつも、少し寂しげな表情を浮かべるルージ。

ルージ 「リンナさんたちは、まずトラフに向かってください。オレからもラ・カン達に力になってくれるように手紙を書きますから」

リンナ 「あなたの配慮に感謝するわ」

ルージ 「(少しはにかみながら)今のオレに出来るのはこれくらいですから……」


◎シーン8 翌朝
 ムラサメライガーと発掘されたレインボージャークは、一路、家族が待つハラヤードへと進路を取っている。

コトナ 「リンナとのことはともかくとして、新たなゾイドを手に入れられたのは、収穫だったわ。これで一気に旅程が短縮できるわね」

ルージ 「ええ」

コトナ 「ルージ」

ルージ 「はい?」

コトナ 「ありがとう」

ルージ 「……」

 テレまくるルージ

コトナ 「と、こ、ろ、で――」

ルージ 「?」

コトナ 「どうして君は、勝手に命知らずな行動に出ちゃうのかなぁ〜?あの時、リンナ、君に本気で刃を向ける気だったわよ。心配しているこっちの身にもなってよね!それに云ったわよね、なんでもかんでも自分一人で背負いこむなって」

ルージ 「え、っと、そ、それは――」

コトナ 「返答次第では、ライガーごと落っことすわよ」

ルージ 「いや、その、コトナさんの妹さんだから、本当に殺しに来ることはないかな、って」

コトナ 「あのねえ」

ルージ 「だいたい、リンナさんも、コトナさんのことを信じていたから、ギルドラゴンが離陸して、街が崩壊した後、ずっと帰りを待っていたんですよ、きっと」

コトナ 「そうかな?」

ルージ 「そうですよ。それに――」

コトナ 「それに?」

ルージ 「うー、なんでもないです」

 赤面するルージ。

コトナ 「なんでもないってことはないでしょう?」

ルージ 「本当になんでもないですから!あ、そういえば、リンナさん、双子だけに本当にコトナさんにソックリですよね!?」

コトナ 「話を逸らさない!」

ルージ 「うわわわ、コトナさん、そんなに激しく揺らしたら――」

 レインボージャークが上下に激しく揺れながら飛んでいる。


(終わり)